施設訪問してみました!

幅広い総合診療の一環として取り組む、骨粗鬆症への対応。

施設訪問してみました!

幅広い総合診療の一環として取り組む、骨粗鬆症への対応。

篠崎駅前クリニック 谷川太志先生

プロフィール

「総合診療科」をメインにした診療を実践されている同院で、約10年間にわたって地域の患者さんに対応されてきた谷川先生。高血圧や糖尿病といった慢性疾患で通院している患者さんから、「最近膝が痛いんです…」などと、他の不調を訴えられることもしばしばだといいます。谷川先生自身は内科疾患を中心に診療経験を積まれてきましたが、同院には他に整形外科や外科をバックグランドにもつ医師も在籍し、それぞれが専門医としての背景を生かしながら、患者さんの全身の訴えに耳を傾け、総合診療に取り組んでいます。

総合診療の中での骨粗鬆症の診療にはどのような特徴があるのでしょうか?

谷川 谷川

整形外科専門の先生方に比較すると、骨折を契機に治療を始める方は多くないと思います。それよりも予防的な声かけがまずあって、例えば、内科系の慢性疾患で来院されている方が診察室に入る時に、歩き方がおぼつかない様子なら、帰り際に「しっかり足を上げて歩きましょう」とひと声かけるなど、診断以前の段階から万一の骨折への注意も積極的に行っています。そのような方には骨密度検査もお勧めして、その結果次第で治療を開始するケースもあります。ただ、難しいのは患者さんご本人に骨折や痛みなど、困ったことが起きていない状態では、お薬での継続的な治療に抵抗を感じる方も少なくなく、それを受け容れるのはなかなかハードルが高いように感じます。

治療に抵抗感のある患者さんにどのような対応をとられていますか?

谷川 谷川

他の疾患で通院中の方には、骨粗鬆症について何度かくり返し話をするうちに、患者さん自身も身近で骨折した方から話を聞かれたりして、「痛い思いをして困るより、折れないように治療した方がいいですね」と、治療に前向きになられることもあります。じっくりと、患者さんのモチベーションが変化してくるのを待っているスタンスですね。また、慢性疾患で長く通院治療する間に築かれてきた信頼関係の中で、「先生がそこまで言ってくれるのなら治療してみようか」という気持ちが生まれることもあるでしょう。治療の継続についても、他の病気で長く治療を続けていることで、骨粗鬆症治療も継続が大事だという理解につながっている場合も多いと思います。

食事や運動など生活面でのアドバイスはどんな形で行っていますか?

谷川 谷川

十分に歩いている方が圧倒的に少ないものですから、骨を強くし、骨折を予防するために、まず太陽を浴びながらしっかり歩きましょうというお話は皆さんにしています。ただ患者さんにとっては、受診の度に生活のことで課題を出されるのも大変でしょうから、毎回ではなく通院中に時々お話を差し上げている状況です。その際、人によって食事のこと、運動のこと、どこに興味を示してくれるかは異なりますので、患者さんの反応を見ながら話題を選んでいます。また、高血圧の塩分制限など内科系の疾患では栄養指導が多くなりがちですから、骨粗鬆症では、食事以外の面に触れるなど話の毛色を変える工夫はしていますね。患者さんがモチベーションを持って取り組み、一つ改善できたら次はこうしましょうという形で進めていければと考えています。

病院紹介

篠崎駅前クリニック
東京都江戸川区篠崎町2-7-1

1993年開院。特定の臓器や疾患に限定せず、全身への多角的な診療を行う「総合診療科」を中心にした診療を行い、在宅医療も含め、地域の患者さんの様々な健康上の悩みに応えています。

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